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どうして癇癪を起こすの!?〜子どもを理解するためのヒント①

  • 執筆者の写真: サポート教室かたつむり
    サポート教室かたつむり
  • 2021年7月26日
  • 読了時間: 3分

更新日:2021年8月25日



なんだか子どもがイライラ、グズグズ。ちょっとしたことですぐに癇癪を起こすけど、理由がいまいちわからない!


そんなこと、ありますよね。


大人の方も、ついついイライラしてしまい、火に油を注いでしまうこともしばしば…


理由がわかれば怖くない!?子どもを理解するためのヒントをシリーズで紹介する第1弾です。



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今日のヒントは「満タン」です。


お水を入れるコップを思い浮かべてください。このコップが、心の容量です。


ここに、いろいろな感情や受けた刺激が、ぽたりぽたりと、水滴のように溜まっていきます

「苦手な学習だ、いやだなぁ」…ぽたり

「緊張するなぁ」…ぽたり

「はしゃぐの楽しい!!」…ぽたり

「がんばってピーマン食べたぞ」…ぽたり

「暑くて身体がだるい…」…ぽたり



 そうして、コップの水が満タンに近くなると、心は警告を発します。

「もうすぐ一杯だよ!危険だよ!!」

 こうなると、もう普通ではいられません。やるべきことから逃げたり、わがままを言ったりと、決壊しないための行動を取るようになります。


 それでもコップの水が溜まり続け、とうとう最後の一滴(それがどんな些細なことでも)がぽたりと落ちると、ぎりぎりで保っていた水は決壊して溢れ出てしまいます。これが癇癪です。


 子どもが些細なできごとで癇癪を起こす場合、そのできごとそのものが原因でなく、水が溢れる最後の一滴だった可能性があるのです。


 コップの水が溢れるタイプの癇癪では、その直前のできごとをいくら振り返っても、理由がわからないことがよくあります。子ども本人も、なぜ癇癪を起こしてしまったのかよくわからないので、「どうしたの?」と聞かれても答えようがありません。


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では、この場合はどう対処したらいいのでしょう?


ーーすぐにできる対処法は、コップの水を減らすこと、そして、コップに水が溜まりにくくすることです。


 まずは、身体を心地良い状態にします。お腹がすいていたら、おやつを食べましょう。眠かったら仮眠しましょう。知らずのうちに水分が不足しているかもしれません。何か飲み物を飲みましょう。


 そして、音や光などの刺激を減らしたり、好きな活動をしたり、話を聞いてあげたりと、コップの水を減らしていきます。負担の高い活動(本人の苦手なことや宿題)は、後回しにして、調子を整えてから取り組む方が、良い結果になることも多々あります。


 もし、見通しのつかない不安があったり、本人にとって負担の高い環境があったりするようでしたら、リズムや環境を見直すことで、癇癪が減るかもしれません。




ーー長期的にできる対処法は、コップを大きくする、つまり心の容量を大きくすることです。


 日々、いろいろなできごとを経験していく中で、子どもは少しずつ成長していきます。自分の思いを言葉で表現できるようになる、自分を「いい調子」にする方法がわかる、物事への対処法を覚える…そういった小さな一歩を繰り返すことで、コップ(=心の容量)は少しずつ大きくなっていきます。


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 特に原因があるわけではないのに、些細なことなのに、普段はできることなのに…

突然の癇癪は、「どうして!?」と訳が分からず、堪らない気持ちになりますよね。


 でも、「どうして!?」の部分に知識があると、少し余裕を持って、子どもに付き合うことができるかもしれません。今回はそんな「どうして!?」の一つ、「積もり積もって」の癇癪について、コップの水を例に説明しました。


ぜひ、お子様の癇癪に出くわした時には、思い出してみてくださいね!


 
 
 

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